ウォーキングを終え、家に入ってシャワーを浴び一休みしながら朝食を何にするか
考えていると、ミヤさんが「今からタラートへ一緒に行って」と言いながら身支度を
し始めたので、仕方ないから出かける準備を始めた。
大きい方のタラートは時間的に20分一寸くらいでそんなに遠くはない。
ミヤさんと娘を下ろして駐車場に車を停め、エンジンを止め車から降りようとした時、
ワイパーの下から何かが出てきたのを目の端で捉えた。
何だろうと思いドアを開けたまま前に回ってみると、フロントガラスの端に小さな
ㇳゥッケーがいた。これは面白いと思い手を出すと、ドアミラーの根元に逃げて隠れ
ようとするが隠れ場所はなくじっとしている。
とにかく面白いので、鼻先に指を出したり背中を触ったりして遊んでいた。
触った感じは意外と湿った感じはなく、少しばかりザワッとした感じであるが、
気持ち悪いというのとはちょっと違う。
大きさは私の人指す指くらいだから、まだ子供で10cm弱ってところだろうか。
そうして捕まえようとしているところへミヤさんと娘が返ってきて、「アッ
ㇳゥッケー」と言って変な顔をして見てきた。
仕方ないから適当にしてたら、また買い出しに行ったので、何か容れ物はないかビニル
袋を探しているところへ使いの下働きが注文した品物を持ってきた。
私の様子を見て「ㇳゥッケー? 俺が追っ払ってやる」みたいな態度を示したので、
私は「ノー、ノー」と言いながら右手で摘まんで両手でキープする真似をしたのだが、
小さな棒切れを持ってきて車から払い落として追っ払ってしまった。
なんか勿体ないことをした気分になった。
シラチャの我が家からここまできて追っ払われたが、ㇳゥッケーにしてみればここの
方が食料は豊富かもしれない。