Jinbeiのシャム便り

タイ在住の年金暮らしの専業主夫のジジイで、タイ生活/日記一般を綴っていきます。

やっぱり娘はいい。

前回の投稿で娘のことを、「こんなはずじゃなかった」と書き、育て方が間違った様な

表現になってしまったが、後でよくよく考えてみると、一般的なタイ人に当てはまる

ことで、娘の欠点もあるのだがなにも娘個人に限ったことだけではなかったと反省

し、よく考えれば一般的にみていいところも多いとみなおしたところである。

 ところで先日のこと、ミヤさんがシャワーを浴びている時、娘がキッチンに立って

何やら一生懸命作っていたが、やがてそれをテーブルに置いた後何やら言ったが、私は

上の空で生返事をしたのだが、娘はそのまま勤めに出かけて行った。

シャワーを浴び終わったミヤさんが下りてくると、「ピーノ、折角インが作ってくれた

夕飯まだ食べないの?冷めちゃうよ」と言われたが、私に作ってくれたとは思いもしな

かったので慌てて食事をした次第だ。こんなことは今まで殆どなかったので、嬉しくて

早速食べ始める。料理と言ってもタイの家庭料理で、キャベツと豚肉の炒め物に卵焼き

を乗せた簡単なものだが、手をかけて作ったのは見て分かり嬉しかった。

そして翌日娘と顔を合わせた私は早速、「昨日は夕飯ありがとう、美味しかったよ」と

礼を言うと、嬉しそうに笑ったが何となく照れ臭そうだった。午後になりやることの

ない私はパソコンでネットサーフィンで時間を潰していると、娘が前日と同様にキッ

チンで何かやり始めた。前日のことがあったから何かあっても上の空というわけには

いかないから、一応注意はしていたら、出来上がったらしくテーブルの上に並べ始めた

のだが、「また作ってくれてありがとうな。これは・・・」と言い始めると、「違う。

これはメイと私の分で、パアのはちょっと待って」と言われてしまった。

旨そうな鳥のもも肉の蒸したものと、野菜と豚肉のニンニク炒めのようであるが、私の

分は別に作ってくれているみたいだった。

また暫くパソコンに向かっていると、やがて娘が調理を終わったらしく皿を運んできて

「パア、できたけどすぐ食べるの」と言ってきた。「まだ腹が減ってないからまだいい

もう少し経ったら食べるけど、ありがとうな」というと嬉しそうな笑みが帰って来た。

この嬉しそうな顔を見ると、前日上の空で返事をしたのは悪かったと思ってしまった。

どうやら私の分だけひと手間かけて、蒸したもも肉をオーブンで表面の皮に焦げ目を

入れ、餡を掛けてくれたらしい。どうやら上の唐辛子の酢漬けが好みではないことを

承知していて工夫してくれたようである。 

更にまた次の日も何かやり始めたが、今度はミヤさんが主役に回っている感じだ。

途中で呼ばれたが、何のことはない手が足りないから、醤油を入れろということだが、ついでに味見をしていけだと。何を作っているかと思ったら「パッティウ」という、

クイティアウ・センヤイ(太麺)を使ったパッタイに似た食べ物である。娘っていい

もので、カンラン菜を切ったり茹でたりするのを手伝っていたが、男だとこうはいか

ないだろう。

私は子供の時から身の回りにいたのは男ばかりであった。兄弟は男の二人兄弟だし、

従弟達も男ばかりで、遠い親戚に同級生の女の子はいたが、会うのは正月とか冠婚葬祭

の時だけだから付き合いは男ばかりであった。挙句に日本で結婚して3人の子供ができ

たが男ばかりで、娘の味を知らない。

だから血が繋がっていないとはいえ20年以上も一緒に暮らしている娘は、欠点が多いとはいえ可愛くてしょうがない。 こうやって改めて優しい態度で接しられると、いい

もんだとつくづく思う。