来年はマンゴーもカヌンも豊作か
2階の開け放たれた娘の部屋のドア越しに中を覗くと、これが若い娘の部屋かと思う
くらいの散らかしよう。 思わず中に入って片づけてやろうと思うほどだが、娘とは
いえ若い女性の部屋だから勝手に手を出すわけにはいかないが、それでもと思い入って
みて何気なく外を見ると、マンゴーの花が一杯咲いているのが目に入った。
犬小屋が邪魔で見えないところに花房が一杯ついていて、もう部屋の散らかりようなど
どうでもよくなっていた。
下に降りてしげしげと観察してみると、思いがけない発見がいろいろあった。
陽の当らない木の中ほどに、小さく出た枝にも花芽が出ていた。
すでに花が散って結実した小さな実をつけている花房も結構あった。
結実したからと言ってそのまま大きくならなくて、自然淘汰で果梗(リンゴやナシが
枝についているところ)がしっかりして太いのが残るのである。
こちらは淘汰されずに残っている勝ち組か。
今年はマンゴーにとって表年なのかもしれないが、まだまだ小さいからこれから大きく
なるにつれ、裂果や落果が心配である。
さてこちらはカヌンであるが、カヌンも一杯実をつけた。
ざっと数えてみると40個以上なっているようで、あまり上の方にはならないのだが、
今年は上の方にも10個くらい実を生らせていて、私の楽しみが増えた。
熟したころ私が果実を処理して、その出来のいいのをミヤさんが屋台で売るのである。
※関連記事 はてなブログ JJinbeiのシャム便り
タイは果物の季節、大きなカヌンを売りに出す。 - Jinbeiのシャム便り (hatenablog.com)
とは言えこんな上に生ったものを、木に登って片手で持ってもう一方の手にのこぎりを持って切るのだが、これが大変な作業なのである。
カヌンて面白い果物だといつも思う。
下の写真は果梗が太い奴はそのまま大きくなるのだが、果実が白っぽいのは果梗が細く
養分が少ないために果実が育ち切れず、自然淘汰でやがて黒くなって落果する。
上と前後が逆なのかもしれないが、こちらは一つの枝に3つの実が生ろうとしている
もので、3つ目はまだ袋を被っている。
1個目の果実(左端)はもう十分に重くなっているので、果梗がすでに下を向いているが2個目(右側)はまだ実が成長できていないので果梗が右に伸びている。
そして袋に包まれている3個目はまだ実が軽いため果梗は上を向いている。
しかしながら3個も生ったからいいというものではなく、一つの枝に3個も生るという
ことは、その分甘さが落ちるということで、従って2個目と3個目は自然淘汰の落果では
なく、人間の手による摘果の運命にあるのである。
しかしカヌンは面白い植物で、花が咲くわけではなくいきなり果実が顔を出すので
ある。
判りやすく言えば、ブドウの一房を厚い皮が覆っていて、その皮をむいてブドウの実を
1個づつ食べるようなものではないかと思う。